★「VTuberという演劇のために(仮)」:夢月ロアの表現方法について

--- ・以下の文章は、夢月ロアと金魚坂めいろの騒動について述べた文章の一部である(最終更新:2020/11/06)。あまりにも述べるべき内容が多かったこと、また金魚坂めいろに対する記述に難しさがあったことから、頓挫していた。とりあえずほぼ完璧に書けて…

しがない物書きのメモ(2021/02版)

・久しぶりに少し長めの文章(約23000字)を書いたので(詳細はまた今度告知できると……いいな……)、いくつか発見(というか当たり前なことの再確認)と課題が見つかったので、メモがてらまとめておく。 --- ▼発見 □やる気があるうちにやる*けっこう物事の真…

▼最高の音楽2020

・2020年に最高だと思った音楽たちを足早に紹介。形式ぐちゃぐちゃ、リンクもないですが備忘録ということでお許しをば。毎年やりたいと言いつつやれてないので、やる気がなくなる前にバッと書きます。 --- ・大沼パセリ「colors」言うまでもなくrei sirose版…

★「没入感をずらす」:VTuberとVRゲームの親和性について

▼「VTuberとVRの親和性について」というテーマでの議論があったようなので、雑駁ながらコメントを試みる。 (前編)https://note.com/oktamajun/n/n1ec8aa72a264 (後編)https://note.com/oktamajun/n/nf949ecc447aa ▼この書き物が「商業的に役に立つ」かど…

★「VTuberと破滅願望」:郡道美玲についての補足

・以前書いた、郡道美玲に関する記事は、どうやら現在でも読まれ続けているようで、当ブログの注目記事1位に居座り続けている。 https://ans-combe.hatenablog.com/entry/2020/09/03/012913 今回は、この記事に対してコメントをいただいたので(相当前に。…

★VTuber批評の機能不全:或る溺死寸前体の呪詛

--- Heine Kleineこの世界がそうだよずっと ねえずっと臭いものに蓋してきたのはHeine Kleine皆穴だらけの心を見透かされないように生き抜いていくしか無いからさ 煮ル果実『ハイネとクライネ』 --- 【1】はじめに まず、この文章を読んでいただけてるとい…

★「生々しいキャラクターのおぞましさ」:月ノ美兎とメタフィクション

滲む世界を/超えていく何もかもを棄てていくから私の中で/いつまでも大好きな君でいてほしい めざめP『うそつき』 --- 【要約】 月ノ美兎の表現には、常にメタフィクションがつきまとっている。「なぞのみと」は、既存の理論による分析からはみ出る存在で…

★「MikuMotionCapture」関係小史:VTuber前史シリーズ①

*筆者の考えている、ここ数年の疑問のひとつとして「なぜ2016年12月にキズナアイが誕生したか」というものがある。これは非常に難しい問いだが、VTuberを考えるうえで興味が尽きない問題でもある。筆者が注目したいのは、VTuberの前史において、VTuberが成立…

★解離する2つの「パーソン」:ナンバユウキ氏論文へのコメント

★要約 ナンバ氏の3層理論における「パーソン」は「物理的パーソン」と「想像的パーソン」に分けることができる。アンチは、論理的にこの2つを同一とするのは難しいと主張し、ファンは想像や信頼によって、2つを同一視する傾向がある。 --- ・本稿はナンバ…

★「VTuberという茶番劇の終わりに」:郡道美玲とRP

★要約郡道美玲の「RPの否定」には、「存在の示し」を通じて「コンテンツの閉じ」へ向かう論理が伏流している。筆者は開かれたコンテンツへ変えていくべきだと考える。 --- ・RP=ロールプレイこの記事では、RPという曖昧な語について精査はせず、「演劇」「…

★「挑発する吸血鬼と閉じていく舞台」:赤月ゆにと「VTuber」

★要約(本文:約10000字)*赤月ゆにの動画に対して、筆者は違和感を抱いた。その違和感とは、赤月ゆにが「VTuber」などの用語の曖昧さを軽視して、赤月ゆにとその「眷族」だけの≪決まりごと≫を言い渡したために生じたものだった。こうした挑発的な内容の表現…

*「ゴシップ」の思考メモ

*ゴシップに関する思考のメモ。具体例は示していないが、コレコレ・ポケカメン・PDRさん・滝沢ガレソ・鳴神裁、といった面々のコンテンツを思い浮かべながら、メモを作成した。見出し=要約は以下の通り。 ①ゴシップは現実/虚構、公/私の狭間に現れる②ゴシ…

★「現実と虚構の揺さぶり」:神楽めあ3D配信の感想

★要約①今までの「神楽めあらしさ」が凝縮された、良い3Dお披露目配信だった。②「現実と虚構の揺さぶり」や「自然体」な振る舞いなど、神楽めあの良さが発揮されていた。③「神楽めあ」という「キャラクター(心理・人間性)」を観察するという観点からも、そ…

◆【資料】Activ8・大坂武史氏のインタビューや記事のまとめ①(2016-2018)

*本記事では、VTuberを運営する会社のひとつであるActiv8・大坂武史氏の発言シーンをまとめていく。**今回は、単に「時系列順のまとめ」であり、発言内容の分析は別稿で行う。また、キズナアイの発言もまた別稿にまとめる。***文字情報がきちんと残っている…

◆【資料】「VTuber」表記揺れ小史

*この記事では、以下の表記について主にTwitter上で調査を行い、年表形式でまとめたものである。 「Virtual YouTuber」「バーチャルユーチューバー」「バーチャルYouTuber」「ヴァーチャルYouTuber」「ヴァーチャルユーチューバー」「Virtualユーチューバー…

◆過去ブログについて

http://anscombe.blog.shinobi.jp/ 上記ブログはもう使用しない(メルアド忘れ、パスワード忘れ、面倒くさい、はてなブログを使いすぎてる、Twitterのプロフィールを書き直したい、などの理由)。 しかし内容としては、拙いながらも「ギャルゲOPを批評する」…

◆周防パトラの作詞センス①

*周防パトラの楽曲を聴くと作詞のセンスに脱帽するものが多いので、どうにか言語化したいと思い書き始める。とりあえず3回に分け、3曲を分析していく。 ①2018/07/27:あいあむなんばーわん!パトラちゃん様! https://youtu.be/71D8RTud9XU 主従関係を歌う…

◆ヒカキン研究ノート①

*とりあえず時系列順に並べたもの。ヒカキンはほとんどのアカウントを消さずに残しているので、かなり偉いと思う。 *2020/05/12~15大幅加筆。 --- (・2001/08/26 OR 2001/12/16:「ハモネプ」にてRAGFAIRのおっくんのボイパを見る。)*2010/09/20掲載の「…

◆配信者と「自重のお願い」

*以下の論考は、以下のツイートによって喚起されたツイートに補足したもの。ハッキリ言って私の論点は最初から下記2ツイートとずれているので注意。https://twitter.com/hololivetv/status/1255769641982410752https://twitter.com/shirakamifubuki/status/…

【VTuber追い】日刊ホロライブ+にじさんじを活用しよう!

*下記2つの切り抜きアカウントを活用すれば、にじさんじとホロライブの1日を6~7割くらい把握することができる気がする(主観)。*残りの3~4割に関しては別の観点から追う必要がある。基本は、①配信頻度が高い順+②自分が好きなライバー順。①は重要なのだ…

「永井先生」をみる①

*ニコニコ動画で「永井先生」で検索し、古い順で並べたものをひとつひとつ見ていき、「系譜」という観点からコメントを付ける。その際、できるかぎり現在のVTuberで当てはまる例を挙げることで、現在との共通点を探る。*今回は投稿日が2007/03/06の分。 --- …

★「『青色本』を掘り崩す」のメモ

(2020/04/06-07) ・ライプニッツ原理、カント原理 ◆統覚(永井均):諸感覚がひとつにまとめられること。・「いたち」と「いらじ」(永井均):いろ+かたち、いろ+あじ。*諸感覚を分割して考えたさい、それらの感覚が統合した状態 ◆私秘性*私秘性の共存…

配信者と倫理①:「浮気」で考える

・よくある例:ある女性VTuber(配信者でもよい)が配信中にミュートするのを忘れてしまい、彼女の同居人である彼氏の愛の言葉が放送にのってしまった。そのことによりネットは炎上し、彼女は数日間の配信自粛と、上記の件に関する謝罪を余儀なくされた。 ・…

**「全知」の欲望といくつかのアイデアについて②

・前回のメモでは、職業や社会的地位によって界隈が分化していることに、あまり自覚的ではなかった。たとえばキャバクラ界隈。キャバクラ嬢が基本の構成員になるのだが、その人に会いに行っている男とか、一発狙いのアホとか、得体の知れない富豪ツイッタラ…

「全知」の欲望といくつかのアイデアについて①

・現在、すこし時間ができたため本を読んだりしてのんびり過ごしている。まとまった時間ができるたびに思うことが、「もっと効率的に情報収集をしたい!」というもの。色々な分野に関する最新の知見やニュースを、手軽に収集できるツールやサイトがあったら…

★アンタッチャブル・柴田の動物漫談について

◆2004/10/20~2005/09/03:『リチャードホール』(フジテレビ)↑「パンダP」シリーズ。上記以外にも複数の番組で披露している。 ・誘い笑いと、強烈なリアクション*動きが激しい:机をバンバンたたく、のけぞる、椅子から滑り落ちる、笑いすぎてどこか痛くな…

「批評はなんのためにあるか」という問いに対する答えについて

*2020/03/22時点での思考のまとめ。メモ書きに近く、包括的でない*結論は以下の通り↓「▼暫定的な結論:批評は、新しい価値観を発見したり、既存の価値観を操作することを通じて、個人の価値観に訴えかけるためにある。」 --- ▼「批評はなんのためにあるか?」…

★『ミッドサマー』感想メモ

・あらすじあらすじ自体は予想しやすいもので、それほど真新しいものではないと感じた。僕は「ひぐらし」じゃんとか思っていたけど(要検証)、まあ各々思い付く作品はあるのではなかろうか。無かった人はラッキー。十全に楽しめた人たち。スウェーデンに渡…

「VTuberとは何か?」論の整理

(Ver.1.01 更新日:2019/10/09 修正・整理) *本稿は「バーチャルYouTuber(以下、VTuberと略記)とは何か?」という問いに対して、先人たちがどのように答えてきたかをまとめたものです。基本的には、大きいカテゴリーやキーワードを中心にまとめています…

近況と進捗

最近はVTuber前史年表を作成中です。たとえば、僕が個人的に気に入っている2015年初頭の年表は次のようになっています。 2015/01/05:愛繋璃(まつり)、Twitter上にある最古のツイキャスの記録(削除済)2015/01/27:にゃるら、はてなブログに最初の記事「G…