**「全知」の欲望といくつかのアイデアについて②

・前回のメモでは、職業や社会的地位によって界隈が分化していることに、あまり自覚的ではなかった。たとえばキャバクラ界隈。キャバクラ嬢が基本の構成員になるのだが、その人に会いに行っている男とか、一発狙いのアホとか、得体の知れない富豪ツイッタラーなどが界隈に含まれている。性別を逆転させれば、ホスト界隈になる。彼らはTwitterだけでなく、インスタグラムが主戦場であったりする。または出会い系アプリ。
こうした界隈ひとつひとつに対しては、きちんと「追う」必要性が希薄なように思える。もちろん、彼ら彼女らのパーソナリティに触れ、ツイートをひとつひとつ追いたくなる、とかなら別ではあるが。私のような単に知識に飢えた人間からすれば、一般的に応用できる知識が少ないようにも思える。効率の悪い知識を追いまくってもしょうがない、と考えてしまう。
したがって、こうした職業や社会的地位によって分化された界隈に関しては、まったく知識がないのは論外にしても、常時監視して管理していく必要はないと考える。

 

・また、厄介な界隈である政治や宗教、スピリチュアル、アンチ垢などについて。
アンチ垢については、アンチスレを見る必要があった経験から、いくつかの経験則を見出だしているので、近々公開したい。アンチ垢が有用なのは、その執拗なまでの情報量である。もちろん人によっては煽りたいだけのアホも多いため、すぐにデマを流したりもするが、情報量としては潤沢である。こちらでフィルターする方法論を編み出しておけば、それほど怖くはない。絡む必要もない。
政治垢が厄介なのは、大体が一元論的に考えているので、こちらに耐性がないと没入してしまう恐れがあることだ。たとえば、すべての問題の元凶が自民党にあると思っている人は、何か騒動があると自民党が**だからこうなった、というようなガバガバ論理を断言口調で言い続ける。これ、ふだんは一目見て退散すればよろしいのだが、巡回となると頭がおかしくなってくる。同様のことがスピリチュアルや宗教にも言える。これらの界隈に関してはすでに類書があるため、それを参考にしても良いだろう。

 

・前回のメモの結論に、しれっと分類が含まれていたが、上記の例のように分類の仕方もいくつかある(多くはないだろう)。分類の仕方によって作られる世界が変わってしまうことにも注意しておくべきだろう。
そして「分類しきれないもの」についても考えねばならない。つまり、マージナルな領域に位置しているために、分類の枠組みからはこぼれてしまう情報である。
探し方としては、単純に「しらみつぶし」になってしまう。たとえば、あるアカウントの「いいね」欄は情報の宝庫である。また、ダメ元で公開リストをみるのもひとつの手である。また、重要なキーワードがすでに絞れているのであれば、検索機能を使って重要なアカウントを発見することも可能である。しかし、この方法は何にしても時間がかかる。

 

・結局は、分類の罠に注意しながら、前回の結論のような人海戦術を使いながらも、その他の方法を模索していくほかない。
上記の悩み自体もひとつの界隈として分類できる可能性は高い。「情報収集」界隈とでも呼べるような、情報収集の情報収集をしている人たちを探してみたい。次回はその界隈を確定するための具体的なルートをメモしていきたいと思う。