神楽めあのパンツを盗んだ男

 

https://twitter.com/TbOlMzl9VPDCUNc/status/1085884484849823744

 

僕はこの動画が好きで、時々見返している。永久保存したい。辛くなったときにこれを見るたびに、小さなことも本当にどうでもよくなって、笑える。

 

笑いのツボとしては、主に4点。

 

・神楽めあのパンツを盗む、という誰でもわかる「嘘」を堂々とついている、その滑稽さ。
でも、一応バーチャルな[2次元の]存在である神楽めあから、3次元のパンツを盗んだ[というか、生成した]彼は、素晴らしい想像力があるのだと思う。少なくとも僕は思いつかない。

 

・自信満々さの裏に滲み出る、彼の恥ずかしさの自覚。「なにわろてんねん」とツッコミを入れたくなる。
彼が単なる狂気からこの動画を撮ったわけではないことは、このことからわかる。あるいは、準備していた台詞を読み上げたときに、ふとおかしさがこみ上げてきたのだろうか。
モーションキャプチャのついた仮面を何故か被っているため[本当になぜ?]、表情もけっこうわかる。なにわろてんねん。

 

・文脈のなさ。唐突さ。
神楽めあの元ツイートは消えてしまったが、少なくとも急に「お前のパンツを盗んでやったぜ!」という宣言をするような内容ではなかったと思う。
多くの人が彼の行動を理解できず、「kimo 草」とツイートすることしかできなかった。たしかに彼はkimoだが、僕はさわやかなkimoだと思う(?)。

 

・やっていることの小ささ。虚しさ。
もちろん下着を盗まれることは、女性にとって不快なことだろう。しかし、この動画では何も起こってない。ひとりの男が、家にあった女物のパンツをもって、楽しそうに動画を撮っただけなのだ。こんなに虚しいことがあるだろうか。

 

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ちなみに、この動画に類似したものとして、3つの例が挙げられると思う。

 

・マックスヘッドルーム事件(の犯人)
https://youtu.be/tWdgAMYjYSs
事件の詳細はwikiで。彼は、公共の電波をジャックした(一応)犯罪者だが、やっぱりやっていることがショボいし、文脈がないから誰もわかんないし、唐突だしで、グダグダ。でもそれが良い。覆面もグッド。
いま思い付いたが、ケツを出した配信者[たとえば、ゆゆうた氏]の祖先としても考えられるかもしれない。

 

・すあだ
https://nico.ms/sm994758
すあだ氏の古い作品。恐い系MADの系譜か……?と思わせて、なんか変なライオンが出てきて踊る、という内容。覆面というよりはライオンの着ぐるみだが、ショボさや文脈の無視、唐突さなど、上記の事件と類似する感覚を与えてくれる。

 

月ノ美兎
https://nico.ms/sm34896395
こうした文脈を踏まえて、月ノ美兎に戻ってくると、より楽しむことができる。この放送の「電波ジャック」という設定は、マックスヘッドルーム事件にかけているかもしれないし、あの気持ち悪い月ノ美兎の着ぐるみは、すあだのオマージュに思えてくる。たぶん僕だけだが。

 

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これらの動画に似ている例を見付けた方は、僕にご一報ください。